最近気になっているもの……それは鼻濁音
ここ1年ほどは、ポッドキャストでNHKのラジオニュースを聞いているのですが、最近特に、よく鼻濁音が使われているような気がするんです。私が日本語教師の勉強をしていた頃(今もだけど)鼻濁音はだんだん少なくなっている、と聞いたような気がする。でもNHKでは違う?
助詞の「が」 これは気になりません、というよりも鼻濁音じゃない方が気になる。でも、十五カ所の「五」とか、圧力ゲージの「ゲ」とか、一番びっくりしたのは、東京ガスの「ガ」までが鼻濁音。私が神経質過ぎるのか、でもやっぱり気になります。
というのも。この鼻濁音、アメリカ人が一番聞き取れない音なんです。アメリカで日本語を教えていると、やはりほとんどの生徒さんは英語話者。英語は、母音も子音も日本語よりも種類が多いので、英語人たちは、日本語の音を聞き取るのにさほど苦労はしません。逆に日本人には、英語のTHの音とか、Lとか、聞き取りにくい音が山ほどあります。でも、そんな英語母語の人たちが一様に「は?」と聞き返すのが鼻濁音です。
か
ぎ
か
ぐ
だい
がくせい
べん
ごし
初級の一番初めの方に出てくるこんな語彙にいちいちつっかかってしまう。書かせてみると
かぎ→かに
かぐ→かぬ
だいがくせい→だいなくせい
べんごし→べんのし
みたいにNの音を聞き取ってしまうようです。
発音で言えば、「です」「ます」の「す」の音も、ローマ字では「desu」[masu」と綴るのに、発音は「des」[mas」と、最後のUがない、と指摘されることもよくあります。日本人には聞き取れない最後の[u]に、彼らはとても敏感です。言語の基本は、読みじゃなくて聞くこと、なんだけど、その言語の中で育っていないと、その音を聞き取るための聴覚が発達しないらしいですね。だから私はLとRの音が聞き取れないし、THの音が発音できないわけです。最近ではtruckの話をしているのに、発音のせいでtrackの話だと思われていて、しばらく話がかみ合わなかった事件がありました。日本語では、どっちも「トラック」なんだよぉ(涙)。
聞き取れないというのが言語の進歩で一番の問題だなあ、と近頃つくづく感じています。生徒さんの日本語も私の英語も。
幸いなのは、私の受け持ち生徒さんのほとんどは中部地方に赴任予定だということ。中部地方のみなさんは、鼻濁音を使わないとのこと。外国人には優しい言葉なのかもしれませんね。いや、しかし名古屋地方には「〜てみえます」とか「えびふりゃー」とか、いろいろ手強い言葉もありましたっけね。

庭の八重桜、咲きました。でも肝心の塩漬け用葉っぱが大きくならないんだなー。
「これ、サクラじゃなくてナシ吹雪なー。」

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