「『速く、長く、美しく走るための体幹スイッチランニング(改訂版)』 (青山剛(監修))」
スポーツ
『速く、長く、美しく走るための体幹スイッチランニング(改訂版)』
青山 剛(監修)
2012年
マイナビ
☆☆☆
多くの市民ランナー・ジョガーを指導している(らしい)トライアスロン&ランニングコーチ・トレーナーによる、ランニングのための「動き作り」指南。冊子付きのDVDだと思って買ったら、DVD付きの書籍だった(笑)。ただし、やはり本書の売りは(書籍部分ではなく)DVDに収録されている映像だと思う。
「正しい立ち方」「走る前に行う動き作り」「走りながら行う動き作り」といった内容。中心となるのは「走る前に行う動き作り」=「体幹スイッチエクササイズ」で、腹筋と背筋、お尻周りの筋肉に刺激を与える筋トレ的な運動と、肩甲骨と骨盤の動きを連動させるエクササイズ、膝の向きや拇指球に体重を乗せて立つ姿勢の確認、等からなっている(これだけなら10分程度で終わる)。これから走り始めるようなビギナーランナーを想定しているようで、既にガンガン走っている経験者にはもの足りない内容か。また、ストレッチに関してはほとんど触れられていない(代表的なストレッチが書籍の1ページにまとめて掲載されているだけ)。
同じ著者による『
走れるカラダになる 体幹「3S」メソッド』(2012年 日本文芸社)を読んで「これは効きそうだ!」と感銘を受け、著者の提唱する「体幹スイッチエクササイズ」を時々行っていた。ただ、やはり写真と言葉による説明だけではエクササイズの実際の動きがよくわからない例もあったため、映像的に確認するために本書に手を伸ばした。映像を見て、自分の勘違いに気付いた例もいくつかあった。
本書と比較すると、『走れるカラダになる 体幹「3S」メソッド』では、何故そのエクササイズを行う必要があるのか、実際の走りにどうつながっていくのか、エクササイズがうまくできないときの注意点、等を言葉を尽くして説明している。本書では、映像という武器があるためか、言葉による説明はあまり多くない。DVDの映像を参考にしながら、言葉による説明主体の本を併せて読むのが良いだろう。
内容がどう変わってきたのかわからないが、2008年に本書のオリジナル版が、2009年に新版が、2012年にこの改訂版が刊行されている。
本文70ページ程度(48分間の映像を収録したDVDビデオが1枚付属する)。

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