『あの頃の青い星(第1巻)』
蟹(漫画)
2019年
☆☆☆☆
無料の電子書籍(Kindle)漫画(アマゾンでは「インディーズマンガ」って呼ぶんですね…)。表紙の女のコの表情が妙に気になり購入(「購入」と言うか、立ち読み感覚でダウンロードボタンをクリックしただけ、と言うか…)。一応「百合系」ということになるようだ(エッチな描写は皆無)。
こういうジャンルの漫画を読んだことがなかったので何とも言えないのだが…、特に「百合系」ということを念頭に置かなくても評価し得る作品だと思います(ジブリ映画を「アニメ」と意識しないで鑑賞するようなもの)。ある意味アリガチなお話なのかもしれないけれど…、それで読ませてしまうんだから、作者は相当の力量の持ち主(商業誌に掲載されている作品と比べても全く遜色ない)。ただ、それにしたってペンネームの「蟹」はヒドい(笑)。
海辺に建つ全寮制(?)の女子高を舞台にしたお話で…、何と言うか、まるで水槽の中にいるような…お話だなぁ、という印象。キーワードは、海、青、静、といったところか。水族館の巨大な水槽の中に棲んでいる寂しげな人魚を見つけてしまったら、誰だって恋してしまうだろうと思う。水の中の、音のしない人魚の世界に、主人公の女のコと一緒に迷い込んでしまったような…。タイトルにある「星」が唯一の疑問(笑)。
既に第2巻(やはり無料)が出ていますが、お話は続いていくようです。表紙の雰囲気に惹かれて軽い気持ちで読み始めたのだけど、これは続きを読みたくなる。オッサンがつい実写映画化したくなってしまうような、そんな漫画ですね(笑)。
50ページ程度(3話分を収録)。

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