2008/5/1  22:36

つぐない ☆☆☆☆  映画感想 2008年〜

ほぼ予備知識なしで観に行ったのですが、それが正解でした。最初の方を見て、かつてのジェイムズ・アイボリー作品のような、格調高く精緻なラブストーリーかと思ったのですが…そう、まさにそういう映画であり、なおかつ、それ以上の映画でした。

序盤、キーラ・ナイトレイとジェームス・マカヴォイの間に徐々に高まる、まさに「ナイフで切れそうなほどの」セクシャルな緊張感。それを見つめる13歳の少女の青い青い瞳。

<以下ネタバレ気味>

フランスの戦場や病院の惨状の、残酷なのに不思議に静かな表現。ダンケルクの海岸のシーンの、見ていて息が苦しくなるような圧倒的な長回し。そして物語にどっぷり浸りこんでいた私たちを不意打ちで「俯瞰」の視点に連れて行く、みごとな場面転換…

そして最後に、ヴァネッサ・レッドグレープの見事な演技によってずっしりと心にのしかかってくる、人間が一生にわたって抱え続ける罪悪感の重さ…

私は映画を見るとき、普段はどちらかというと脚本に注意がゆく方なんですけど…演出の力でこれだけ有無を言わさず圧倒することができるんだなあ、と思いました。

<以下まったくの余談>

ジャネット・イヴァノヴィッチの「ステファニー・プラム」シリーズによると、「Fワード」なんぞはひとつの文章に3回は使うようなニュージャージーの人々ですら、聞けば一瞬凍りつくという「卑語の女王」…それが「Cワード」だそうです。この映画のジェームス・マカヴォイが「Cワード」を堂々、手紙に書いていたのでびっくりしました。まあ、その手紙を出してしまったのは手違いなんですけど…

この映画、アメリカでテレビ放映される時には、もしかして手紙にボカシが入ったりするんでしょうか(笑)。




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