「『Hot Barbeque』(Prestige)/Jack McDuff」
愛聴盤(JAZZ)
最近、いやな事件ばかりで気が滅入ってしまっていたので、昨日はこいつを聴きました。
もはや「ジャズ」とは呼べない領域にまで踏み込んでしまっているような気がしないでもありませんが、こういう能天気なアルバムを聴くと何かほっとします...和みましたわ...
このアルバムは、プレステッジお得意の黒人ユーザー御用達オルガン・ジャズシリーズの1枚でございます。しかしジャケットが悪趣味ですね〜。間違ってもジャケ買いはしませんね...
メンバーは、リーダーのマクダフ先生以下、レッド・ホロウェイ(ts)、ジョージ・ベンソン(g)、ジョー・デュークス(ds)というオルガン・ジャズの典型的なカルテット編成となっております。しかし、濃いメンツですね...私なんか聴く前からわくわくしてきます。
中身も期待通りにドロドロです。さすがプレステッジ!吹っ切れてます。はなっから黒人だけをターゲットにした潔さが感じられますね。ブルーノートのオルガン物とは明らかに一線を画した徹底ぶりが大好きです。
ただ、あまりオルガン物を聴いたことがない人がいきなりこのアルバムに手を出すのは危険かもしれません。まずブルーノートのオルガン物から入って、十分に慣れてからお聴きになられることをお勧めします。
中身については...取り立てて書くことはありません...ブラザー・ジャック先生のコテコテワールドが全編に渡り展開されております。
気に入っている曲は、A面1曲目の「Hot Barbecue」、タイトル・チューンですね。16小節の真っ黒な曲なのですが、15小節目のブレイクでメンバー全員が”Hot Barbecue!”って叫ぶ部分が、おバカな感じで大変気に入っております。
B面1曲目の「601 1/2 North Poplar St.」、3曲目の「The Three Day Thang」のブルースもご機嫌ですね。この3曲がこのアルバムの聴き所だと思っております。
マクダフ先生のプレイはいつも通り絶好調でございます。ホロウェイさんは...良く言うと豪快、悪く言うと雑なプレイがちょっと気になりますが、これがこの人の持ち味ですし、このセッションの雰囲気にも良くマッチしておりますので、良しとしましょう...
このセッションで一番キレているのはベンソンさんですね。すばらしいギタリストです。路線変更をせずにずっとこの芸風を続けていてくれたら、きっと私のベスト・ギタリストになっていたでしょう...ギターが好きな方には、この時期のベンソンのプレイは是非、押さえておいてもらいたいなぁ、なんて思います(グラント・グリーンがお好きなpiouhgdさんなら気に入ってもらえるんじゃないかな...?)。
ちなみに、このアルバムはオリジナル盤です(中古でゲット)。大変気に入っているアルバムなのですが、前の持ち主が乱暴に扱ったせいか数箇所ノイズが目立つ部分があるのが難点です...CDを探しているものの、一度もレコード屋さんで見たことがありません...

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