「『Way Out』(Riverside)/Johnny Griffin」
愛聴盤(JAZZ)
ジョニー・グリフィンさんは、リバーサイド・レーベルに多数のリーダー作を残しておられますが、本作は確かリバーサイドにおける2作目だと思います。
レコーディングデータは以下のようになっております。
Johnny Griffin(ts), Kenny Drew(p). Wilbur Ware(b), Philly Joe Jones(ds)
Rec. Feb. 26-27, 1958.
A-1 Where's Your Overcoat, Boy?
A-2 Hot Sausage
A-3 Sunny Monday
B-1 Cherokee
B-2 Terry's Tune
B-3 Little John
1作目の『Johnny Griffin Sextet』からフロントのドナルド・バード、ペッパーアダムスが抜けたワンホーン・カルテット編成となっております。『Johnny Griffin Sextet』の録音日が1958年2月25日なので、このアルバムの録音が終了した流れで、本アルバムは作成されたのでしょう。
どちらも出来の良いアルバムですが、個人的にはバリトン・サックスの音があまり好きじゃないし、ワンホーンの方がグリフィンさんのプレイもいっぱい聴けるし、『Way Out』の方がターンテーブルに乗る機会は多いです。。。
「Cherokee」以外は馴染みの薄い曲ばかりですが、良い曲が揃っております。いわゆる「ブロー派」としてのグリフィンさんを期待して聴くとちょっと拍子抜けしてしまう程、非常にリラックスした楽しげな演奏が中心となっております。気心の知れた仲間同士の肩の凝らないセッションと言った趣でございます。こういう雰囲気のアルバム、大好きです。
捨て曲はございません。どの曲も良い感じです。A面1曲目「Where's Your Overcoat, Boy?」と続く「Hot Sausage」におけるグリフィンさんの悠然とした風格さえ感じるプレイからは、ちょっとデックスさんの余裕のプレイに通じるものを感じます。ブローしまくるグリフィンさんより、こちらのグリフィンさんの方が私は気に入っております。
3曲目の「Sunny Monday」は、3/4拍子のテーマから4/4拍子のブリッジを経て3/4拍子に戻ると言った構成の曲ですが、これも非常に良い曲でございます...このA面いいっす。
B面も負けてはおりません。「Cherokee」は、ブロー派グリフィンさんがお好きな方のために用意されている曲でございます。グリフィンさんの火の出るような入魂のソロをご堪能下さい。グリフィンさんに負けじとガンガン弾きまくるドリューさんのソロにも注目。
「Terry's Tune」は、私の大好きなブルースでございます。大変気に入っております。ドリューさんのプレイが、ちょっとホレス・シルバーっぽくってなかなかファンキーな仕上がリとなっております。
「Little John」は...どんな曲だったか忘れてしまいました...悪い曲ではなかったはずです...気に入らなかったら憶えているはずなので...
非常に完成度の高いアルバムです。リバーサイド初期のグリフィンさんの作品の中ではトップクラスの出来ではないでしょうか?
自信を持ってお勧めできる一枚でございます。
言い忘れましたが、このアルバムはドリューさんの絶好調ぶりも見逃せません。バッキング、ソロ共に全く非の打ち所がございません。。。この時期の彼のベストプレイと言ってもいいのではないでしょうか?

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