「『The Amazing Bud Powell, Vol. 1』(Bluenote:1503)/Bud Powell」
愛聴盤(JAZZ)
このアルバムを買ったのは、高校生の頃でした。ジャズの名盤紹介の本に書かれていた「歴史的名盤」の文字に惹かれて買ってしまいました。
聴いてみると...まず、音が悪いのに閉口しました。「歴史的名盤」は音が良くないという事を学びました...
そして、「ウン・ポコ・ロコ」(Un Poco Loco)の連続攻撃!すっかりびびってしまった私は、全曲聴くこともなく長い間レコード棚にしまい込んでしまったのでした...(『The Amazing Bud Powell, Vol.2』も一緒に買いましたが、こちらには針も落としていません)
それから20年ほど経ったある日、レコード棚を整理していると、『The Amazing Bud Powell, Vol.1』を発見。
過去の恐怖を思い出しながら、恐る恐る聴いてみると...良い!
「ウン・ポコ・ロコ」は相変わらず好きにはなれませんでしたが、絶好調の頃のバド・パウエルの凄さがようやく理解できました。「神業」と言われるのも納得です。
このアルバムの凄さを理解するのは、10代の子供には無理だったんでしょうね〜?
これからジャズを聴こうとされている方は買わない方がいいかもしれません。もうちょっとジャズに馴染んでから挑戦して下さい。
仲の悪かったファッツ・ナバロとの緊張感溢れるやり取りも面白いですが、若き日のロリンズの演奏もすばらしい。やっぱ天才ですね。ロリンズは。
演奏されている曲も良い(「ウン・ポコ・ロコ」以外)。特に「Bouncing With Bud」、「Wail」のメロディー大好きです。良い曲だと思います。
「Bouncing With Bud」と「52nd Street Theme」は、私の一番好きなテナー奏者、ハンク・モブレイ様のアルバムにも収録されております。
『Mobley's Message』(Prestige)

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