☆終盤に入ると理詰めの部分が多いが、それでも読み切るのは大変である。攻めだけでなくて、受けや攻防手があるので手数計算は単純ではないのだ。大切なのは大局観で、自分が勝っているか負けているか、優勢かどうかの判断だろう。
村山将棋を見ていると、手勝ちを読みきったときは割と安全な指し方をしている。自玉の危機に敏感なタイプである?私は敏感すぎて?かえって危なくなったり、逆転されたりしてしまう。
<ヒント>終盤の自然な手筋
☆村山聖の思い出B入門のいきさつ
喫茶店に入り結論を伝えると、村山君は泣き出した。私はそこで自分の気持ちを伝えた。内弟子というよりも、ともかく一緒に住んで打開しよう・・の気持ちだった。その言葉でようやく納得したようだったが、広島に帰ってすぐに体調を崩したそうである。
私はとにかく「今後は目立つことのないように・・して下さい。」お母さんにそう話した。そして私がきっと・・と言い出しそうになって止める。無責任な希望や願望は言えないからだ。
私が一貫して思ったのは、自分が強気になったり意地を張っても村山君が将棋界に残れなければ意味がないということだった。だから自分の気持ちよりも、最悪の事態を何とか避けることに終始したのだが、結果的には最善策だったかどうはわからない。
私にとってそういった理屈は意味をなさなかった。自分が子どもの人生と関わって責任を預けられている重みがのしかっかていたからだ。でもこのときに村山君とは何らかの運命共同体みたいな、師弟というよりも仲間意識が芽生えたような気もする。実際に村山聖との暮らしは、楽しかったというと語弊があるが、厳しい状況でもどこかユーモラスな明るさがあった。
村山聖の次の一手No10 第3問解答
▲5三銀
▲5三銀が自然な寄せの一着だ。△5七角成▲4二銀成△同玉▲6四角△3三玉▲2五桂△2四玉▲1六歩と進んだ。そこから次の問題となる。

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