11月のPS+はシャドーオブウォー
DLC部分も含めてクリアしたのでレビューしていきます。
★シャドーオブウォー 50点
本編だけなら40点、DLCで少し持ち直してこの評価って感じです。
単純にゲームとしてみた場合、操作性に少し不満はあるものの
それなりに面白さとやり応えもあり、つまらないゲームではないのですが
ストーリー展開や、ロードオブザリングのファンの期待に応えられる作品か?
と言われたら、No!と言いたくなってしまう作品なのは事実です。
★オーク、オーク!オーク!!
中世ファンタジーの経典とも言うべき、指輪物語の世界観を持ち
大ヒット映画の
ロードオブザリング(以下LoR)の前日譚として描かれている。
LoRではファンタジーの基礎ともいうべき、設定や種族が作られている
このゲームにも登場する、人間以外の種族は
主人公タリオンに憑依しているエルフのケレブリンボールをはじめ
映画にも登場したガラドリエルと、その懐刀であるエルタリルが登場する。
…だけである…
一応、映画や原作での重要な役どころであるゴラムは登場するものの。
ホビット族やドワーフ族は一人として出てこない
敵も味方も、オークだらけである
正確には、オークが強化されたウルク=ハイって種族らしいですが
そんな事はどうでも良くて、せっかくのLoRなのに
ホビットもドワーフも出ないのはどうかしているとしか思えませんw
オークで軍勢を作って、敵オークの砦を落とすだけのゲームとなっております。
★最初の砦を落とす所までなら良ゲー
ストーリー的には、前作のシャドーオブモルドールでサウロンを追い詰めた
タリオンとケレブリンボールだったが、止めを刺すことがかなわず
サウロンが肉体を再び得るために力を付けていることを知る。
元々、力の指輪の製作者であったケレブリンボールは
来るサウロン軍との戦いに備えて、新しい力の指輪を作った。
しかし、その直後、原作でも登場する蜘蛛の魔物シェロブに捕らえられ
強制的にサウロン軍との戦いに巻き込まれていく事になる。
シェロブの思惑、力の指輪に魅了され始めるケレブリンボール
陥落寸前のゴンドールの砦、ミナス・イシルで戦いを始めるものの
劣勢を強いられ、最後は裏切り者の登場で砦を奪われてしまい
守っていたパランティア(見る石)はサウロンの手に落ちる事になる。
砦の防衛に失敗したタリオンは、サウロンの軍勢に対抗するべく
新たな力の指輪による「支配の力」でオークを洗脳し
自らの軍を率いて砦を奪う戦いに身を投じていく事になる。
ここまでの流れなら、ストーリー展開も熱く
やれる事が増えていったり、独特の戦闘や軍勢作りが楽しいのですが
最初の砦を落として、ナズグルとの戦闘を終えたあたりから風向きが変わっていきます。
※後半は大いなるネタバレ含むレビューとなるので未クリアの人は注意
★手抜き過ぎるエンディング
前述の最初の砦を落とした後、敵の本拠地に乗り込んで
原作でも、サウロンの力の指輪を嵌めた指を切り落とした
イシルドゥアのナズグル(幽鬼)と戦い勝利する。
そこで、中つ国の再興を考えるタリオンと支配を考えるケレブリンボールの
間に亀裂が生じることになる。
イシルドゥアの幽鬼を配下にしようとするケレブリンボールに逆らい
タリオンは、イシルドゥアを開放してしまう。
これではサウロンに対抗できないと激怒したケレブリンボールは
タリオンから離れ、エルフのエルタリルと共にサウロンの支配を目論む。
ケレブリンボールと一体化している事によって生かされていたタリオンは
死の淵に立たされるが、「このままで終われるものか。」と
イシルドゥアが身に着けていた力の指輪をはめ
幽鬼になる力に抗いながら、サウロン軍との戦いに身を投じていく…
「影の戦争の始まりだ!」と…
と、ここまではちゃんとストーリーが作られているのですが
これ以降、只管各地にある砦を攻略していくだけのゲームが始まります。
最後の砦を攻め落とすまで、デモシーンなどは入らず
(一応オークの協力者が出てきてイベントはちらほらあるにはある)
最後の砦を落とした後は、サウロンとの戦いが始まるのかな?
と思いましたが、急にデモシーンに入ってサウロンの配下になって終わります
ポルナレフAAが浮かんでくるような展開に
コントローラーを持ったまま茫然としていたのは覚えています。
その後は、サウロンの配下のナズグルとしてLoRのフロド達を戦ったりして
指輪が火山で焼失したあとは、解放されてタリオンは安らかな死を迎えました
と、スタッフロールに突入します。
このスタッフロールが超手抜きで2枚の絵を交互に映すだけです。
と思ったら、急に知らないオッサンの写真ショーが始まります
そのオッサンをモデリングしたオークが、他のオークと戦うシーンを見せられ
再び手抜きスタッフロールを見せられ終わります…
このオッサンは、このゲームのプロデューサーだったらしく
製作途中で亡くなってしまったために
追悼の意を込めたエンディングだったようです。
後半のストーリーのなさは、このプロデューサーが亡くなった事により
ストーリーを保管できないままリリースしてしまったのでは?
と思わざる得ません。
★DLCで盛り返す
一応DLCでストーリーの保管がされて
ガラドリエルの懐刀では、ケレブリンボールが吸収された後の
エルタリルが描かれ、まだ生きていたタリオンに止めを刺すように
命じられたが、対峙してみて指輪の力に抗いながら
シェロブの見せた幻視を信じて、影の戦争に尽力するタリオンに
協力する姿が描かれています。
影の戦争は50年も続き、最終的にタリオンは倒れてしまうが
その時間を稼いだことにより、闇の軍勢に対抗する勢力が得られ
LoRに続くという、タリオンの行動はしっかりと役割があった
というプレイヤーが納得できるストーリーとなっております。
もう一つのDLCは、オークVSオークから
人間VSオークの砦攻略戦に注力したスコアアタックメインのゲームになっており
これはこれで、プレイヤーが望んでるであろうゲームになっていて
なかなか楽しむ事が出来ました。
※決してクソゲーではないんですが
本編の投げっ放しぶりが痛すぎるゲームですね。
ゲームとしては割と面白いだけに惜しいなあと思いましたね。

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