「茶を一服たてもうそう。」
あずき色のなつめより、もえぎ色の粉を茶杓(ちゃしゃく)にて、ひとすくい…ふたすくい…みすくい…。そっと湯を足し、茶筅(ちゃせん)にて…
《チャッチャッチャッ…》
「どうぞ…」
〜
「お粗末様でございました。いかがでございましょう?それがしのお点前は?」
「(千利休)ふむ…鎌倉殿…まず…貴公のこの茶室であるが…六畳はちと広すぎにござるな。侘び茶の茶室には三畳…いや二畳程が好ましゅうござるな…そして何よりも…」
「(鎌倉某)何よりも……?」
「(千利休)この『大麦若葉百ぱあせんと粉末青汁』というのは………本当に茶でござるか………?」


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