「Rozen Maiden ouverture 悠久 Ewigkeit 虚飾 Eitelkeit TBS」
アニメ感想・終了番組分
番外編として見ると、それなりに出来も良かったし、面白かった、と思う。
一方、
Rozen Maidenシリーズ全体の中で観ちゃうと、少々、苦しい部分も散見された気がする。流石に、ネタ切れ、というか、ネタの行き詰まり感が出てきた感じ。
正直、事を
蒼星石の口から語らせるのではなく、
水銀燈の回想にして、あくまで“
水銀燈の記憶の中”では、そうなのだけど真相は…。という切り口の方が、望ましかった気がする。
例えば、
水銀燈には作られた記憶(偽記憶)が入っていて、無理矢理にでも
アリス・ゲームを、より凄惨なものにする役目を“
御父様”から与えられている、とか。
あれでは、
水銀燈は、本当に
ローゼン作の
第一ドールであったのか?。
真紅じゃないが、疑問が残ったし。
あるいは、
ローゼンは途中で放り出した切りで、
槐の様な他の
人形師(
60万時間以前の世界にも、
槐にそっくりな
人形師がいた様だし)が、偽の
ローザミステカを与えて起動した、という可能性も出てきた感じだ。
薔薇水晶の例もある事だし、
水銀燈もダミーの
第一ドールで、実は真の
第一ドールは別にいる、という可能性もある訳ですな。
何にしろ、この話を
正伝とすると、第1期終盤で明かされた
水銀燈の悲劇(未完成体であるが故に、何としても“
御父様”を求める意志が、他の
ドールより強い事)の真相を、
真紅は既に知っていた事になり。何ぼなんでも、第一期での
真紅ってば酷薄過ぎ、というか、
水銀燈の言う通り「
嫌な女っ」という事になりそう。
まあ、
アリス・ゲームというのは、構造的には「
巫蟲の術」と同じなので、どう考えても呪の類なので、
水銀燈の様な強い毒は必要不可欠。
この話の様な、ひ弱でかわいそうな少女であったものが、蔑まれた事への憤りで…。というパターンは、逆に悪役としての深みを薄めた感じで、その辺は、やや不満あり。

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